装幀:大竹伸朗+小関学
森山大道『カラー』 東京 2008-2012
白と黒のコントラスト、粒子のテクスチャー、フィルムと印画紙のマチエールを離れ、「色」に溺れることもなく、「そこにある東京」をデジタルカメラ片手に2008年から2012年にかけて30,000枚撮影し、そのうち厳選された作品191点をまとめた写真集。
" ぼくの目のまえを、颯爽と横切るオネエさんはアートだ。その先きの道端に座りこんでいるオジさんもアートだ。また、賑わう店頭で汗いっぱいに物色中のあのオバさんもアートだ。そして、向うの塀の上でノビとアクビをしているネコちゃんもアートだ。
歌舞伎町のお兄ちゃんも、ラブホ通りのカップルも、ゴールデン街の酔っ払いたちも、全てことごとくアートなのだ。
つまり、東京の街頭(マチ)はアートに充ちて人々もすべからくアートだった。そんなあれこれを、デジカメでパチパチ写し歩いていたぼくも、もしかしたらアートなのかな・・・? "
2012年3月7日 森山大道
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